インド旅行記 #02【わたしと不安とパクチーと】


インドへ渡る前、わたしはタイのバンコクに7日間滞在した。 

理由は、ワクチン摂取。 

ネットを見てみると
腸チフス・A型肝炎・狂犬病の3つのワクチンを摂取しておけば、とりあえず大丈夫。どのサイトを見ても、基本的にそのようなことが書かれていた。 

インドに渡航したことがある旅仲間に聞いてみると、全部とは言わずとも、大体の人が3つのどれかを摂取していた。 

お金も時間もかかるから、何もせずにそのまま飛んでしまおうかとも思ったけど、やっぱりビビリなわたしは、そんな突拍子もないこなんてできなかった。 

「備えあれば憂いなし」ってよく言うもんね!
(ビビリは長所です・・・!) 

日本でワクチンを摂取すると、ものすごく高い。計算してみると、ワクチン3種類(狂犬病は最低2回打ちます)を日本で摂取すると、沖縄からタイの往復チケットよりも遥かに高くなってしまう。 

、、、それは困った。 

そうして、頭に浮かんだのが
世界一周ジャパニーズトラベラー御用達のバンコクにある病院。 

通称・スネークファーム 

これまた、旅仲間にスネークファームでのワクチン摂取のことについて聞いてまわり、ひとつひとつ不安を潰していった。 

だって、、、ね?
海外で身体に針を刺すなんて、恐怖でしかない。衛生面や副作用、考えれば不安要素なんてたくさん出てくる。 

それはそれはイクラのようで、ひとつプチっと潰しても、まだたくさんある。(だからイクラが苦手なのかもしれない。違うか。) 

結局のところ、今こうして沖縄に戻り記事を書いているのだから、何事もなかった。 

担当医のお姉さんに、質問のシャワーを浴びせるわたし。お姉さんが植木だったなら、水のあげすぎできっと枯れてしまっていただろう。 

お姉さん、苦笑いしてたなぁ。 

でもね、身体だけじゃなくて、心の健康も守りたかったの。 

自分でワクチンを買い、
そのワクチンを担当医の元に運び、注射をしてもらう。すっごく、アナログだったし、看護師さん達はジーンズなんか着ちゃってて、見事なまでの私服だった。

ゆ、ゆるい…!

不安もあったけど、看護師さんたちはすごく手慣れていて、何気ない会話をしていると、気付けば注射は終わっていた。

ワクチン摂取の1週間。
不安もたくさんあったけど、無事に準備が整った。

その期間中、バンコクやカンチャナブリと、観光もした。すっごく楽しかったなぁ。 

        ・・・ 

明日がいよいよ最後のワクチン摂取。 

そして明後日には、インドへ。 

不安と期待が入り混じった、なんとも言えないこの感覚。意外と好きだったりする。 

そんな感情に浸る前に、まずはチケットを取らなくては。 

本当なら片道チケットだけを片手に、流れに身を任せて好きなだけ旅がしたかった。でも、観光でインドに入国する為には、出国のチケットが合わせて必須だった。 

好き嫌いがハッキリ別れると言われる国、インド。 

そんなパクチーみたいな国、試してみなきゃ味なんて分からない。それなのに現地を離れる日まで決めなきゃならないなんて、、、。 

嫌ならすぐに帰りたかったし、好きならもっと長く旅を続けたかった。 

ネットに入国のチケットだけで大丈夫だったという情報もあったが、そんなの信用しない。たまたま空港職員に聞かれなかっただけの、ただのラッキーだ。 

出発の当日、往復チケットを手に空港へ。 

“Can I see your return ticket?”
(帰りのチケットを見せてくれますか?) 

ほらね、やっぱ必要じゃん。
鼻高々なわたしがいた。 

いざ、機内へ。

いつも通り、機内に入る前に機体に右手をあて、到着の無事を祈る。

中に入ると、インドの方たちがたくさんいて、驚いたのを覚えている。 

いや、あの。インド行きだから、当たり前のことなんてのは分かるんだけど、飛行機の中にこんなにも欧米人もアジア人もいないことにすっごく驚いたの。 

とても新鮮だった。
それでいて、どこか不安。

今か今かと、飛行機の離陸を待つ。
いつもならすぐ寝落ちしちゃうのにね。 



た す く。

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